「WordPressの管理画面上部に突然WarningやNoticeエラーなどが表示されて、どうすればいいか分からない」
「サイトの見た目が崩れているけど、何が原因なの?」
「PHPとか.htaccessって何?どうやってエラーを直せばいいの?」
何か設定や操作をしていたら、WordPressの管理画面上部にWarningやNoticeなどの表示が出てしまった!サイトのほうを確認しても、表示されている!これ、どうやって消したらいいの?と焦りますよね。
WordPressの警告(Warning・Noticeなど)は、サイトの機能やセキュリティに大きな影響を与えるものではありませんが、初心者にとっては驚く原因になります。特に、プログラミングの知識がない方にとっては「エラーが出た=サイトが壊れた!?」と焦る状況になりがちです。ですが、安心してください。この記事では、初心者でも簡単に実践できる「安全にエラーを消す方法」を具体的な手順で解説していきます。
WordPressに表示されるエラーメッセージ
WordPressを使っていると、突然管理画面やサイトの上部にメッセージが表示されることがあります。初めて遭遇すると驚くかもしれませんが、これらのエラーにはそれぞれ意味があります。
Warning(警告)
「Warning」は、サイトの動作には影響を与えませんが、コードの書き方や設定に問題があることを示しています。例えば、ある関数が期待した引数を受け取っていない場合や、古いプラグインが最新のWordPressと互換性がない場合に表示されます。
Warningが表示される主な原因
- 互換性のないプラグインやテーマを使用している
- PHPのバージョンが古い、または新しすぎる
- プログラム内で未定義の変数が参照されている
このエラーが表示されてもサイトの動作には影響がない場合が多いですが、放置すると問題が大きくなることがあります。
Notice(注意喚起)
「Notice」は、開発者向けの注意喚起メッセージでサイトの動作には影響しません。これは、プログラムの実行には問題はありませんが、より適切なプログラムの書き方に修正したほうがいいですよという場合に表示されます。
例えば、未定義の変数が使用されている場合や、推奨されない関数が使われている場合に表示されます。これらのメッセージは、開発者向けのもので一般的なサイト運営者は特に気にする必要はありません。ただし、将来的なエラーの原因になることがありますので、可能な限り修正したほうがいいです。
Fatal error(致命的エラー)
「Fatal error」は、サイトが正常に動作しなくなる深刻なエラーです。このエラーが発生すると、ページの読み込みが途中で停止し、サイトの一部または全体が表示されなくなることがあります。
Fatal errorが発生する主な原因
- 必要なファイルが見つからない
- 呼び出した関数が定義されていない
- メモリ不足
このエラーが発生した場合は、すぐに原因を特定して修正する必要があります。
Deprecated(非推奨機能)
「Deprecated」は、現在は使用できるものの、将来のアップデートで削除される予定の関数やコードが使われていることを警告するメッセージです。
特に、古いテーマやプラグインを使用している場合に発生することが多く、今後のWordPressのアップデートでサイトが正常に動作しなくなる可能性があるため、できるだけ早めに修正する必要があります。
Parse error(構文エラー)
「Parse error」は、PHPのコードに構文ミスがある場合に発生します。このエラーが出ると、WordPressの管理画面にもアクセスできなくなることがあるので注意が必要です。
Parse errorの主な原因
- 間違ったPHPの記述(例:セミコロン「;」の抜け)
- 不適切なクォート(シングル・ダブルの使い間違い)
- 関数の閉じ忘れ
エラーの詳細なメッセージには、問題が発生しているファイル名や行数が記載されていますので、それを参考に修正していく必要があります。
エラー表示はサイト訪問者全員に見られる
WordPressのデフォルト設定では、エラーメッセージは基本的に管理者のみが見るものとして設定されています。しかし、サーバーやWordPressの設定によっては、サイトの訪問者にも表示されることがあります。
特に「display_errors」が有効になっている場合、WarningやNoticeだけでなく、Fatal errorもページの上部や白い画面(ホワイトスクリーン)として表示されることがあります。
サイト訪問者にエラーが表示されるケース
- WordPressのデバッグモード(WP_DEBUG)が有効になっている場合
デバッグモードが有効になっていると、開発者向けのエラー情報が全て表示されます。これは開発環境では便利ですが、本番環境(実際のサイト)では非表示にするべきです。 - Fatal errorが発生し、サイトの表示が完全に崩れた場合
Fatal errorが発生すると、サイトが停止し、真っ白な画面(ホワイトスクリーン)になってしまうことがあります。この場合、訪問者にはサイトのコンテンツが一切表示されず、エラーメッセージだけが出てしまうことがあります。 - サーバーの設定でdisplay_errorsが有効になっている場合
レンタルサーバーの設定によっては、デフォルトで display_errors が On になっている場合があります。この設定を無効にしないと、訪問者にもエラーメッセージが見えてしまいます。
エラー表示を放置するとどうなる?SEOへの影響
エラー表示を放置すると、以下のようなSEO(検索エンジン最適化)やサイト運営上のリスクがあります。
- ユーザーの信頼を失う
エラーメッセージが表示されたままだと、「このサイトは管理が行き届いていない」と思われ、訪問者の信頼を失う可能性があります。特にFatal errorによってサイト全体が見えなくなる場合は、訪問者がすぐに離脱してしまいます。 - Googleの評価が下がる
Googleは、エラーページや適切に表示されていないページを低品質なコンテンツとみなし、検索順位を下げる可能性があります。また、致命的なエラーが発生するとGoogleのクローラー(検索ロボット)がサイトの内容を正常に読み取れなくなることもあります。 - セキュリティリスクが高まる
エラーメッセージには、サーバーの情報やディレクトリのパスなどが含まれていることがあるため、悪意のあるユーザーに狙われる可能性があります。特に、WarningやNoticeでプラグインのバージョン情報や使用しているPHPの詳細が表示されてしまうと、脆弱性を突かれるリスクがあります。
上部に表示されたエラーを非表示にする方法
WP Debuggingプラグインを使用した方法やFTP・サーバーのファイルマネージャーからエラーを非表示にする方法、PHPの設定をから変更する方法があります。ここでは、初心者の方でも簡単にでき、何かあったときにすぐに元に戻せるプラグインを使わずに手動でエラーを非表示にする方法をお伝えしたいと思います。
ここでは、Xserverサーバーのファイルマネージャーを使って手順を紹介していきます。

- Xserverサーバーの管理画面を開きます。
- 対象のドメインが入っている「サーバーID」の「ファイル管理」を押します。

- すると、ファイルマネージャーが開きます。


ファイルマネージャーが開いたら、
- エラーが表示されているドメインを押します。
- 「Public html」の中にある「wp-config.php」を選択します。
- 選択したら「ダウンロード」を押します。

- ダウンロードした「wp-config.php」を右クリックして「プログラムから開く」から「メモ帳」や「TeraPad」を選択して開きます。

- 「wp-config.php」を開いたら、「define( ‘WP_DEBUG’, false );」を検索などして見つけます。

- 「define( ‘WP_DEBUG’, false );」の部分を以下のコードに書き換えます。コピペすればOKです。
- 書き換えたら保存します。
define('WP_DEBUG', false);
define('WP_DEBUG_LOG', false);
define('WP_DEBUG_DISPLAY',false);
@ini_set('display_errors',0);
@error_reporting(0);

ファイルマネージャーは開いたままの状態だと思いますので、
- 「アップロード」を押します。

- アップロード画面が開いたら、上書き保存した「wp-config.php」ファイルを選択します。
- アップロード先、ファイル名の文字コードはデフォルトのままでOKです。
- 「アップロード」を押して、アップロードを完了します。
サイトをリロードして、エラーが非表示になったか確認して、エラー表示が消えたら完了です。
これで、エラーのログは記録されますが、WordPressの管理画面上部、サイト上部にコードは表示されなくなります。
エラーを未然に防ぐ!今後の対策と注意点
WordPressのエラーは、サイト運営を続ける限り発生する可能性があります。しかし、適切な対策を講じることで、不要なエラーの発生を未然に防ぐことができます。
PHPのバージョンを最新に保つ
WordPressはPHPというプログラミング言語を使用して動作しています。PHPのバージョンが古いと、非推奨(Deprecated)の関数が使われたままなのでエラーの原因になります。
PHPのバージョンを確認・更新する方法
- WordPress管理画面にログインします。
- 「ツール」→「サイトヘルス」 を開きます。
- PHPバージョンが古い場合は警告が表示されます。
- レンタルサーバーの管理画面からPHPのバージョンを更新します。
最新のPHPを使用することで、セキュリティ向上だけでなく、サイトの動作も高速化されるため、定期的な更新を心がけましょう。
使用しているテーマ・プラグインの互換性を確認する
テーマやプラグインは、WordPressのバージョンやPHPのアップデートによって互換性の問題が発生することがあります。古いテーマやプラグインを使用していると、WarningやFatal errorの原因になります。
互換性の確認方法
- WordPress管理画面から「プラグイン」メニューを開きます。
- 各プラグインの「詳細を表示」ボタンをクリックします。
- 対応しているWordPressバージョンを確認します。
- プラグイン・テーマの更新が推奨されている場合はアップデートを実施します。
テーマやプラグインの更新を行う前には、必ずバックアップを取ることを忘れないようにしましょう。
本番環境でのエラーを回避するための対策
WordPressサイトを安全に運営するためには、本番環境に変更を加える前にテストすることが重要です。特に、PHPコードの編集やプラグインの追加・更新を行う際は、慎重に作業を進める必要があります。
ステージング環境でテストをするには、
- レンタルサーバーの「ステージング環境作成機能」を利用:Xserver、さくらサーバー、ConoHa WING など多くのレンタルサーバーが提供しています。
- WordPressのプラグインを活用:「WP Staging」プラグインを使用すれば簡単にステージング環境を作ることができます。
- ローカル環境を構築:「Local by Flywheel」や「MAMP」などのツールを使い、ローカル環境でテストを行うことができます。
- 非公開ドメインを使用:サイトデータを非公開ドメインにアップロードして作業することで、エラーが発生した際の対策ができます。
まとめ
WordPressのエラーメッセージは、サイト運営を続けるうえで避けられないものですが、適切に対応すれば問題なく解決できます。
本記事では、エラーメッセージの種類と原因、非表示にする方法、さらにはエラーを未然に防ぐ対策について詳しく解説しました。
重要なポイントとしては、
- WordPressのエラーメッセージには、Warning、Notice、Fatal error、Deprecated、Parse error などの種類があり、それぞれ原因と影響が異なります。
- エラーメッセージは基本的に管理者にしか表示されませんが、設定によってサイト訪問者にも見えるため、適切な対策が必要です。
- エラーメッセージを非表示にする方法は、プラグインの利用、wp-config.phpの編集、.htaccessの変更、PHP設定の変更など複数あります。
- エラーを未然に防ぐには、PHPやプラグイン・テーマを最新に保つことが重要です。ステージング環境でテストする必要もありますが、初心者の方には難しいので、あなたにあったテスト環境での方法を見つけてください。
- 万が一のために、定期的なバックアップを取得し、エラーが発生してもすぐに復元できる環境を整えておくことが望ましいです。
エラーが発生すると焦ってしまうかもしれませんが、原因を理解し、適切な方法で対処すれば問題なく解決できます。本記事の内容を参考に、WordPressのエラーに対する知識を深め、より安全で快適なサイト運営を目指しましょう!
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