WEBサイトやブログを立ち上げるとき、WordPress(ワードプレス)を使用してサイト構築を考えるのが当たり前になっていますが、初心者の方にとっては「WordPressって何?」という疑問しかありません。
初心者の方でも、簡単に分かりやすく理解して頂けるように、WordPressの基本的な知識とメリットを簡潔に紹介します。
WordPressとは?
WordPress(ワードプレス)は、オープンソースのコンテンツ管理システム(CMS)であり、ウェブサイトやブログを簡単に作成・管理できるプラットフォームです。2003年にリリースされ、現在では世界中のCMSの約8割がWordPressだという情報もあり、多くのサイトで使用されています。
WordPressはPHP言語で書かれており、MySQLデータベースを使用しています。その特徴的な点は、使いやすさと拡張性です。初心者でも直感的に操作でき、多くのテーマやプラグインが利用可能で、これによりユーザーはウェブサイトのデザインや機能を簡単に変更・拡張できます。
主な用途としては、個人ブログ、企業のウェブサイト、オンラインショップ、ニュースサイト、ポートフォリオサイトなど、さまざまな種類のウェブサイトがWordPressで構築されています。 多くのウェブホスティングプロバイダーがWordPress用に特化したホスティングサービスを提供しています。
WordPressを使用するメリット
実際にWordPressを使ってみてメリットだと感じることは以下のとおりです。
WordPressのメリット
- 無料で使用できる
- 使いやすい
- カスタマイズの自由度が高い
- 分からないことはネットで調べることができる
- SEO対策に優れている
- セキュリティ対策が簡単にできる
- コンテンツ管理がしやすい
- 標準機能でスマホ対応可能
- 個人でも企業でも作成できる
- 広告を貼ることも可能
無料で使用できる
WordPressは、個人でも法人でも無料で、そして自由に利用できるソフトウェアです。エックスサーバーやConohaなどのレンタルサーバーでは、WordPress簡単インストール機能が付いていますので、初心者でもインストールがすぐにできます。
ただし、WordPress単体だけで使用することはできません。レンタルサーバーとドメインが必要になるため、若干の費用が必要になります。
- 独自ドメインとレンタルサーバーの契約が必要です。
- 拡張機能のプラグインの一部は有料のものもあります。
- 高度な機能を使いたい場合、専門家のサポートが必要になることがあります。
使いやすい
WordPressは初心者にとって非常に使いやすいプラットフォームです。どんなに使いやすいのかというと以下で解説します。
- 直感的なインターフェース
WordPressのダッシュボードは非常に直感的で、メニューやオプションが分かりやすく配置されています。投稿の追加、ページの編集、テーマの変更などが直感的に行えます。 - 豊富なオンラインリソース
WordPressに関する多くのオンラインリソースが利用可能です。公式ドキュメンテーションやコミュニティフォーラム、WEB上で使い方や手順などが豊富にあり、問題に遭遇した場合でも解決策を見つけやすいです。 - テーマとプラグインの利用
WordPressは豊富なテーマとプラグインが利用可能です。これらを利用することでデザインや機能を簡単に追加・変更できます。多くのテーマはカスタマイザーを通じてリアルタイムで変更できるのでデザインの変更が楽に行え、すぐに確認もできます。 - コンテンツの管理が簡単
WordPressはブログプラットフォームとしてスタートしたため、記事やページの管理がしやすいです。コンテンツの追加や編集が非常にシンプルで、文字や画像、動画を挿入するのも簡単です。 - 自動アップデート機能
WordPressはコアシステムやプラグインのアップデートが簡単に行えるように設計されています。通知を受けてワンクリックでアップデートができ、セキュリティや機能の向上が容易です。
カスタマイズの自由度が高い
多くのテーマやプラグインが利用可能で、これによりデザインや機能を容易に変更できます。独自のウェブサイトやブログを作り上げるための柔軟性があります。
- テーマのデザインの種類が多い
WordPressはテーマを使用してウェブサイトの外観を簡単に変更できます。数多くの無料および有料テーマが存在し、これによりユーザーはウェブサイトのデザインを容易にカスタマイズできます。また、オリジナルデザインのサイトを作ることも可能です。 - プラグインの種類が多い
WordPressは豊富なプラグインエコシステムを備えています。プラグインは様々な機能や機能強化を提供し、ユーザーは必要な機能を任意で追加できます。SEO対策、セキュリティ、お問い合わせフォーム作成、オンラインショップなど、さまざまな領域で利用できるプラグインが多数あります。 - ウィジェットとショートコード
WordPressはウィジェットと呼ばれる小さなモジュールをサイドバーやフッターに追加することができます。また、ショートコードを使用すると、簡潔なコードを挿入することで特定の機能やデザイン要素をページや投稿に反映させることができます。 - 独自のコーディング
高度なユーザーや開発者は、WordPressのPHP、CSS、およびJavaScriptのコードを直接編集して機能やデザインを独自に変更できます。これにより、完全なカスタマイズが可能となります。 - APIの利用
WordPressはRESTfulAPI(RepresentationalStateTransferApplicationProgrammingInterface)を提供しており、外部サービスとの連携やカスタムアプリケーションの開発が可能です。これにより、WordPressを他のプラットフォームやシステムと統合できます。
分からないことはネットで調べることができる
WordPressについての情報はネットにたくさんあります。分からないことや調べたいことを検索して問題を解決することができます。また、「WordPress サポート」ページがあり、日本語で解説されています。サポートフォーラムでは、過去の質問トピックを閲覧することもできますし、登録してログインすることでトピックを作成することも可能です。
SEO対策に優れている
WordPressはSEO(Search Engine Optimization)対策に非常に優れています。
- クリーンでセマンティックなコード
クリーンなコードとは、ウェブサイトを作るためのプログラムが整理されていて読みやすく、効率的に動作するように書かれたコードのことです。これによって、ウェブサイトがスムーズに動作しやすくなります。
セマンティックなコードとは、コードの中に使われている要素やタグが、その内容や目的に合った正確な名前や構造を持っていることを指します。例えば、見出しの部分に<h1>は<h6>からまでのタグを使用し、段落には<p>タグを使うなど、コードが人間と検索エンジンにとって理解しやすい構造になっています。
これらは検索エンジンがウェブサイトを理解しやすく、適切にインデックスできるようになっています。 - 高度なパーマリンク設定
WordPressでは、パーマリンク構造を自由に設定できます。これにより、キーワードを含む適切なURL構造を作成でき、SEOに対して最適な形に調整できます。 - プラグインの利用
WordPressは豊富なSEOプラグインが利用可能です。例えば、YoastSEOやAllinOneSEOPackなどのプラグインを使用することで、メタタグの最適化、XMLサイトマップの生成、検索エンジンに向けたカスタマイズなどが簡単に行えます。 - レスポンシブデザイン
WordPressの多くのテーマはレスポンシブデザインに対応しており、モバイルフレンドリーなウェブサイトを構築することができます。これは検索エンジンにとっても重要な要因の一つです。
セキュリティ対策が簡単にできる
WordPressはセキュリティに焦点を当てており、定期的なアップデートが行われています。また、セキュリティプラグインを導入することで、ウェブサイトの保護を向上させることができます。
- 定期的なアップデート
WordPress、テーマ、プラグインなどのすべての要素を最新の状態に保つことができます。自動更新機能をONに設定しておけば、忘れること無くアップデートしてくれます。バージョンアップは定期的にされていますので、随時更新して最新のセキュリティ対策ができます。 - セキュリティプラグインの導入
WordPressにはセキュリティを強化するためのプラグインが多くあります。例えば、ファイアウォールや不正アクセスの監視、ログイン試行回数の制限などを行うプラグインを導入することでセキュリティを向上させることができます。 - SSL証明書の使用
ウェブサイトをHTTPSで提供するためにSSL証明書を使用することで、データの暗号化を実現し、通信のセキュリティを向上させます。 - 適切な権限設定
ユーザーアカウントには最小限必要な権限を与え、不要な権限を持つユーザーアカウントを削除することで、不正なアクセスのリスクを低減できます。
コンテンツ管理がしやすい
WordPressはコンテンツ管理に優れており、記事やページを簡単に追加、編集、削除できます。これにより、ウェブサイトの更新が迅速に行えます。技術的なCSSやPHP・JavaScriptなどの専門的な知識を持っていなくても効果的にウェブサイトを作成、管理することができます。
標準機能でスマホ対応可能
多くのWordPressテーマはレスポンシブデザインを採用しており、様々なデバイスで適切に表示されるように最適化されています。これにより、モバイルユーザーにも快適な閲覧体験を提供できます。
- デバイス別で画面を確認
多くのWordPressテーマはレスポンシブデザインをサポートしています。ウェブサイトが異なる画面サイズやデバイスに適応し、最適な画面を表示してくれます。WordPressが提供しているテーマを選択する際に、モバイルフレンドリーであれば対応しているデザインです。 - プラグインで簡単最適化
スマートフォン向けのコンテンツを管理・最適化するためのプラグインが多くあります。例えば、モバイルキャッシュを最適化するプラグインや、モバイル用の特定のデザインを設定するためのプラグインもあります。これらのプラグインを利用することで、簡単かつ迅速にスマートフォン向けのコンテンツを最適化できます。 - プレビューモード
ブロックエディターにはデスクトップ・タブレット・スマホでのプレビューモードがあり、実際にどのように表示されるかを確認できます。これにより、作業中にモバイルビューを確認しながらコンテンツを調整できます。
個人でも企業でも作成できる
WordPressは個人や企業の両方が利用できる柔軟なプラットフォームです。その柔軟性と拡張性から、個人のプロジェクトから大規模な企業のウェブサイトまで、さまざまな規模と目的のウェブサイトを作成するために利用されています。
例えば、ブログ・ポートフォリオ・ウェブサイト・コンテンツマーケティング・eコマースサイトなど様々なサイト構築が可能です。
広告を貼ることも可能
WordPressでは広告を貼ることが可能です。広告の配置や表示方法はテーマやプラグインによって異なりますが、一般的にはWordPressを利用して広告を掲載することが一般的です。ただし、ユーザーエクスペリエンスに影響を与えないように慎重に配置することが重要です。
- テーマのカスタマイズ
WordPressテーマの多くは、ウィジェットエリアや広告スペースを設けています。テーマの管理画面からこれらのエリアに広告コードを追加することで、ウェブサイト上に広告を表示することができます。 - プラグインの利用
広告を管理するためのプラグインも多く利用可能です。これらのプラグインは、広告を挿入する場所や表示のスケジュールを管理する機能があります。例えば、AdInserterやAdRotateなどがあります。 - 直接広告の埋め込み
コンテンツ内に直接広告コードを埋め込むこともできます。WordPressのエディタを使用して、ページや投稿内に広告を挿入できます。 - GoogleAdSenseの利用
GoogleAdSenseは、WordPressサイトに広告を表示するための人気のあるプラットフォームです。AdSenseアカウントを作成し、提供されるコードをWordPressサイトに追加することで、自動的に広告が表示されます。
WordPressを使用するデメリット
WordPressは非常に人気があり、多くのメリットがありますが、一部のユーザーにとってはいくつかのデメリットも考慮する必要があります。
WordPressのデメリット
- 過剰な機能が多い
- プラグインの干渉によるトラブル
- プラグインの更新問題
過剰な機能が多い
WordPressは非常に柔軟で多機能ですが、一部のユーザーにとっては必要のない機能が多すぎて複雑に感じられることがあります。設定や機能を有効化しても、使い切れないこともあります。しっかりと、自分のサイトに何が必要なのかを考えて拡張機能を使うようにしましょう。
プラグインの干渉によるトラブル
様々なプラグインを使ってウェブサイトを構築していきます。その際に、プラグインが干渉して問題が発生することがあります。例えば、PHPのバージョンをアップすると機能しなくなる、プラグイン同士が干渉してサイトが真っ白になる、エラーコードが表示される、ログインできなくなる、お問い合わせフォームからメールが送信されないなど様々なトラブルが発生する可能性があり、それらのトラブルは、自分で解決しないといけません。
プラグインの更新問題
WordPressが頻繁にアップデートされるため、古いテーマやプラグインが新しいバージョンと互換性がないことがあります。これが原因でサイトが正しく動作しなくなることがあります。
WordPress仕組み
WordPressの仕組みは、ウェブサイトやブログを作成・管理するためのコンテンツ管理システム(CMS)として機能します。WordPressの主な仕組みを簡単に説明します。
- ファイル構造
WordPressはPHP言語で書かれており、テーマやプラグインなどが含まれるファイル構造があります。基本的なファイルはWordPressのコアファイルと呼ばれ、それに加えてテーマやプラグインなどを追加することができます。 - データベース
WordPressはMySQLデータベースを使用して情報を保存します。記事、ページ、ユーザー情報、設定などがデータベースに格納され、サイトのコンテンツや設定はデータベースから取得されます。 - テーマ
テーマはWordPressサイトの外観やデザインを決定する役割を果たします。テーマはPHP、CSS、JavaScriptなどのコードで構成され、サイトの見た目やスタイルを定義します。テーマを選択または作成し、サイトの外観をカスタマイズできます。 - プラグイン
プラグインはWordPressの機能を拡張するための追加モジュールです。SEOツール、フォームビルダー、セキュリティプラグインなど、さまざまな目的に特化したプラグインが提供されています。必要な機能を追加するためにプラグインを導入します。 - ユーザー管理
WordPressには複数のユーザーレベルが存在し、各ユーザーには異なる権限が与えられます。管理者、編集者、投稿者、サブスクライバーなどの権限があり、それによってコンテンツの管理が行われます。 - テンプレートエンジン
WordPressはテンプレートエンジンを使用して、動的なコンテンツを生成します。テーマの中には、ページや投稿の表示方法を定義するためのテンプレートファイルが含まれています。 - ウィジェットとメニュー
WordPressでは、サイドバーやフッターなどに配置できるウィジェットを使用してサイトの機能やコンテンツを追加できます。また、メニューをカスタマイズしてサイト内のナビゲーションを構築することも可能です。
WordPressで運用されているサイト
まとめ
WordPressとは、どんなものなのか、そしてメリットとデメリットを紹介させて頂きました。国内のホームページを少し調べてみると大手企業や有名なサイトの多くはWordPressを使って制作されています。色々とカスタマイズすることもでき、汎用性が高いことが人気だと思います。
エクセルやWordを使える人なら、直感的に操作できるので慣れてしまえばとても使いやすいツールです。当サイトでもWordPressの使い方を詳しく紹介していますので、そちらの記事も参考にウェブサイトを作ってみては如何でしょうか。